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腸内細菌が必須ミネラルの吸収を向上させる/千葉大学

千葉大学大学院薬学研究院予防薬学研究室の小椋康光教授と千葉大学大学院医学薬学府博士課程3年の高橋一聡氏は、健康の維持には必須であるセレンという元素が、腸内細菌叢による代謝が協調的に作用することにより、 効率よく生体内に取り込まれる仕組みを解明したことを発表した。

体の中では非常に微量にしか存在しないセレン(Se)は、欠乏すると髪の毛や爪が脱落したり、重度の場合は死亡することもある。成人男性の1日あたりの推奨摂取量は30μg(マイクログラム、 10-6グラム)とされているが、食べ物に含まれるセレンの分子形態は多様なことからそれぞれの化学構造によって体内への吸収のされやすさなど栄養学的な価値が異なると考えられていた。

同研究では、セレンの代謝に腸内細菌が関係しているという仮説のもと、ラットを用いた実験を行った結果、宿主であるラットが摂取した様々な化学構造のセレン化合物は、腸内細菌叢によって特定の化学構造を持つセレン化合物、セレノメチオニンへと代謝されることが明らかになった。

さらに、セレンの代謝の機構を詳細に調べたところ、セレン化合物から代謝されたセレノメチオニンは腸内細菌の菌体内で貯蔵されているということも明らかになった。

 

同研究成果は、2020年3月17日に食品化学分野の専門誌「Food Chemistry」に掲載された。

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