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経営トップインタビュー 井藤漢方製薬 井藤竜生 社長

同社初の日用品「クリアシスト」が好調

この9月、OTC漢方薬の新商品「ツリラック」を上市

 

サプリメントを中心に展開する井藤漢方製薬(本社大阪府)が、足もと臭専用消臭パウダー「クリアシスト」を引っさげて日用雑貨品に参入したのは記憶に新しい。今年3月に「食と健康アワード2020」においても美容飲料「リフトップ」が優秀賞を獲得するなど話題を欠かさない同社だが、この9月、OTC漢方薬「ツリラック」(芍薬甘草湯、第2類医薬品)を上市する。同社・井藤竜生社長は「当社は漢方薬からスタートした企業。原点に立ち返り、漢方薬を見直すことで潜在需要を掘り起こす」と語る。サプリメントや医薬品、日用雑貨品、美容飲料など多種多様な製造をする同社の動向を井藤社長に聞いた。(記事・写真=佐藤健太)

 

—貴社は、靴に振りかけるタイプの足もと臭専用消臭パウダー「クリアシスト」の上市で、日用雑貨品に参入しました。直近の動向はいかがですか。

井藤竜生社長

井藤社長 お陰さまで好調に推移しています。当社にとっては新たなチャレンジでしたが、「効果が実感できる」とドラッグストア企業からの評判も高く、多くの店頭に置いていただけ、良いスタートを切れたのではないかと思っています。

しかしながら、新型コロナウイルスの感染を予防するために、生活者の皆さまはマスクを着用し、外出を自粛しているため、靴に振りかける消臭商品である「クリアシスト」に対してはアゲインストの風となってしまいました。

そうした意味で、当社が思っているような販売に結び付いてはいませんが、日用雑貨品はお客さまの身近な悩みを解決するという役割を持っているため、このカテゴリーには今後も力を入れていきたいと考えています。

「クリアシスト」について取引先のドラッグストアから「安過ぎず高過ぎず、価格帯も絶妙」という声をいただき、売り手サイドからも取り扱いやすい商品であると認識していただいています。

 

—日用雑貨品に参入する際に不安はありましたか。

 

井藤社長 これまで当社はサプリメントを中心とした商品を展開していたため、日用雑貨品のバイヤーとの面識が少ないという現状がありましたので、どのようにアプローチをすれば商品を受け入れてもらえるかと不安はありました。しかしながら、商品としての面白味を感じてもらえ、順調に導入していただけました。

「クリアシスト」はドラッグストア市場に「ありそうでなかった商品」であり、「この商品をどこに置いたらいいのか分からない!」ということもありました。あるドラッグストアでは目立つ陳列をすると非常に良く売れたという実績を築きました。今後は売り場に“定位置”を作れるように営業活動に注力していきます。

 

—今後、井藤漢方製薬はどのような新商品を発売していきますか。

 

井藤社長 実は9月に「ツリラック」(第2類医薬品)という満了処方の芍薬甘草湯を新発売します。就寝中や運動中、冷えによる足のつりに効果がある商品で、9回分の小容量タイプを採用しました。当社は現在「葛根湯エキス顆粒」(第2類医薬品)を販売していますが、実は漢方薬を新発売するのは約20年ぶりとなります。

当社は漢方薬からスタートした企業ですが、近年は時代のニーズに対応しながら、より気軽にヘルスケアに寄与したいという思いでサプリメントに特化してきました。

しかし、3〜4年前からプロジェクトチームを立ち上げ、漢方薬という“井藤漢方製薬の原点”に立ち返り、より広くより深く健康ニーズに対応していこうと動き始め、その第1弾として9月に「ツリラック」を発売することとなりました。もちろん、その後に第2弾、第3弾もありますので、楽しみにしていただきたいと思っています。

漢方薬の市場をウォッチしていると、芍薬甘草湯は医療用医薬品や漢方専門薬局にはありますが、ドラッグストアにはあまり取り入れられていない現状があります。一般のお客さまからの知名度は低いのですが、こうした市場を見直していくことは潜在需要の掘り起こしにつながります。

この他、新製品として「クリアシスト」の処方を改良し、メントールを配合した「クリアシスト スエット」やギムネマや白インゲン豆サラシアを配合した糖質にアプローチするサプリメント「炭水化物食べてもDiet」などがあり、積極的に営業活動に取り組んでいるところです。

 

—食と健康アワード2020で優秀賞を受賞した「リフトップ」の動向はいかがですか?

 

井藤社長 実は、7月22日に発売された「LDK the Beauty」というビューティ雑誌で、美容ドリンク部門・ナンバー1の高評価をいただきました。この部門では名だたる32種類もの商品が比較・評価された結果なので、社員と共に喜びました。

食と健康という切り口では、毎日の食生活にいかに取り入れていただくかということが重要になります。もちろん成分などのヘルスケアという観点も大切なのですが、「リフトップ」は味にこだわって開発されたという経緯があります。食と健康アワードとLDK the Beautyの受賞はこうしたことが認められた上での受賞ですので、経営トップの視点でも大変喜ばしい結果です。

当社は約10年前に酢を活用した健康飲料「ビネップル」という商品を発売しました。「お酢は飲みにくい」という印象を持たれているお客さまでも、一度飲んでいただくと「美味しい」と高く評価していただけ、現在ロングセラー商品となっています。「リフトップ」もそうなのですが、継続してもらうために味という重要な部分をクリアしなければ、お客さまに長期にわたってご飲用していただけません。「リフトップ」は昨年発売された商品ですので、まだまだロングセラーとは言えませんが、10年後にも、さらにその先にも愛される商品に育成できるよう努力していきたいと思います。

 

—ありがとうございました。

 

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