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JACDS事務総長 田中浩幸氏インタビュー

 

JACDS 田中浩幸事務総長インタビュー

 

変化しつづける“ 尊敬される企業集団”へ

 

 

―― 新たに一般社団法人となる日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の事務総長としてスタートになります。

 

田中事務総長:JACDSは、これまで法人格を持たない、いわば加盟企業の“意志のみでつながってきた団体”です。

形のないものだからこそ明確な課題と対処法を設定できた。例えば薬剤師不在問題や医薬品登録販売者制度の設立などです。DgSが規模を拡大していく上で明らかとなった問題を、20年もの間、結束して対応してきたことは素晴らしいことです。

この度、一般社団法人として法人格を得るということは、関係各社・ステークホルダーに私たちJACDSの形を示していくことになります。

これまで明確でなかった決定事案について、ルールを順守した次のステージへと押し上げていくのです。

21年目、池野会長2期目のタイミングで法人へとスイッチすることは、私自身もプレッシャーはありますが、正直なところ、新たなチャレンジでもあり、嬉しく感じております。

 

――松本南海雄氏と宗像守氏が作り上げ、諸先輩方が活動を続けることで信頼を得てきました。

 

田中事務総長:これまでの時代の中でDgSに求められてきた対応、業界団体としてのあるべき形があったと思います。今後さらにDgSの存在が大きく、ステークホルダーからの信頼が高くなるにつれ、問題解決のプロセスにも透明性が求められます。

7兆円を超える産業へと成長した産業として、規模を追う必要性は薄れてきました。同時に社会に求められる役割も変化しています。今まで以上に社会に認められ“尊敬される企業集団”になるためには、加盟企業全社が自ら何が求められているのか、必要とされる組織とは何かを考えていかなければなりません。

例えばそれはSDGsへの取り組みや地域包括ケアへの参画です。

これまでJACDSは法を順守する集団でしたが、よりよいシステムのために改良を提言できる集団へと変革していくのです。

当然、企業集団ですので、利害関係もあります。連携もあれば独立した立場を保つことも重要です。

DgSの役割は固まることがない、変化しつづけてきたチャネルです。JACDSが指し示すのは「DgSはこうあらねばならない」ではなく、“生活者にとって何ができるか”ということです。

社会や生活が変わっていく中で、JACDSもその変化に対応して変わっていかなくてはなりません。DgSも、変わり続け、新しい市場を作らなければ世の中に受けいれられず必要とされないでしょう。

そのためにJACDS組織自体の新陳代謝も行っていくべきです。企業規模ではない、クオリティの高さを評価して成長を積み重ねていきます。

 

――2020年度の事業計画についてお聞かせください。

 

田中事務総長:先に完成した「『食と健康』販売マニュアル」も、我々が健康食品、保健食品に対する店頭落とし込みのソフトとしての研究を進めてきました。これらのソフトをサジェストすることでDgSを次のステージへと進める環境整備を行っていきます。

そこから導きだされるのが「街の健康ハブステーション」です。

薬剤師・医薬品登録販売者・管理栄養士などのスペシャリストの活用も強化します。DgSに関わる職能団体が働きやすい、職能を生かせる整備を行います。

職能が発揮できる機会が増えれば、チャネルを取り巻く環境に変化できるようになります。

昨今問題となっているOTC薬の乱用に対し、医薬品登録販売者が職能を生かせれば未然に防ぐことができるでしょう。

スイッチOTC薬を推し進めることで、薬剤師の職能は拡大してきます。これらは行政から投げかけられたルールの在り方です。

OTC薬、健康食品、調剤業務を、生活者によりよいものとして提供するためのスキームを示していくことが我々の役割なのです。

DgSが進むべき選択肢は一つではありません。生活者に納得感を与えられるチャネルへと歩みを進めていくことが求められます。JACDS加盟企業と一緒に、DgS自らの存在意義を形づくっていきたいと感じております。

各地域のブロック会では、その土地土地で必要とされる集団の形、存在意義を示したいと常に考えています。

日本には1700を超える市区町村があり、それぞれの特色・違いがあります。その地域に寄り添う店舗には求められるニーズも違ってくるでしょう。

我々JACDSは多様性を持ちつつ団結しています。各々の加盟企業の個性があり、同質でないからこそできることがあるのです。これは他の団体には見られないことでしょう。

――ありがとうございました。

プロフィール

1991年に日産自動車入社。

1993年にダイヤモンド・フリードマン社入社。

2006年に「ドラッグストアニュース」の日本版を立ち上げ同誌編集長就任。

2015年に「ダイヤモンド・ドラッグストア」へ誌名を変更し編集長に就任。

2015年よりLIXILビバ執行役員新規事業開発室長。

2017年よりLIXILビバ執行役員IR広報室長に就任。

2020年6月より現任。

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