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榮太樓總本鋪のヘルスフードに注目

DgS成長の鍵握る「食と健康」

榮太樓總本鋪のヘルスフードに注目

「食と健康」。現在このキーワードに注目するドラッグストア企業が増えている。新型コロナウイルスの流行により、一箇所で幅広い商材を購入できるワンストップ性が強いドラッグストアが支持を拡大し、医薬品やサプリメント、衛生材料だけではなく加工食品をはじめとする一般食品の買い場として活用する来店客が後をたたない。そんな中、「スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどと同じような商品を扱っていては差別化が難しい」と気づいたドラッグストアのバイヤーたちが、食品に“ヘルスケア”という価値を付加しようと動いている。ドラッグストアならではの強みを生かし、いかに「食と健康」というカテゴリーを確立させていくかが、今後のドラッグストアの成長性に大きく関与するからだ。本コーナーで注目したいのが、創業200年を超える和菓子メーカー・榮太樓總本鋪がヘルスフードに挑戦する姿だ。

 

ヘルスフードに挑戦する榮太樓總本鋪の思い

ヘルスビジネスマガジン社が日本チェーンドラッグストア協会および日本ヘルスケア協会とコラボレーションして開催する「食と健康アワード」。このイベントは「食と健康」に関する全ての商材を対象とした授賞イベントであり、2019年開催時に大賞を受賞したのが榮太樓總本鋪の「からだにえいたろう 糖質をおさえたようかん」だ。

現在は多くのドラッグストアや調剤薬局の店頭に並んでいる商品であるが、開発のきっかけは「医師から甘いものを控えるように指導されていますが、また榮太樓さんの甘味を食べられるようになりたい」という消費者から送られてきた1通の手紙だった。

開発の陣頭指揮を執った同社・細田将己副社長は「どうにかしてこのニーズに応えたいと思い開発に着手しました。当然『より美味しく』と味にもこだわり、試作品を数多く作り、2年以上の時間をかけて完成しました」と話す。

同社・細田治会長は次世代を担う若手たちがヘルスフードにチャレンジする姿を見守ってきた。「副社長から『ぜひチャレンジしたい』と告げられたときは、最初から諸手を挙げてGOサインを出したわけではありませんが、私の心の中に、社会的に弱い立場の方々に向けて役立ちたいという思いがあり、ヘルスフードへの挑戦を見守ることにしました」と振り返る。

この榮太樓總本鋪の思いが、商品の完成度として「からだにえいたろう 糖質をおさえたようかん」に表れ、リテイル経営トップや業界団体トップ、識者が集結し開催された「食と健康アワード2019」の選考会では、満場一致で大賞受賞が決定した。

ドラッグストア関係者からは「リピーターが多い商品です。もちろん当初想定されていたシルバー世代からも購入いただいていますが、実はオフィス立地でもロカボに関心が高い女性からも根強く支持されています」と、同品が幅広い客層へと浸透しつつあることを明かす。「食と健康」カテゴリーが拡充していくと予測されているドラッグストアにおいて、これから「からだにえいたろう」ブランドがどのように成長していくのか非常に楽しみだ。

 

続々と開発される榮太樓のヘルスフード

榮太樓總本鋪が「からだにえいたろう」ブランドで次に上市したのが、「からだにえいたろう エナジーようかん」だ。これには「同タフネス ブラックコーヒー味」と「同フォーカス 塩レモン味」がラインナップされており、前者には、筋肉のもととなるAminoL40(味の素が独自開発したロイシン高配合のアミノ酸)が1000mg配合され、後者にはAminoHB(味の素が独自開発したヒスチジンが主成分のアミノ酸)が2000mg配合されている商品だ。

「食と健康アワード2020」では、「からだにえいたろう 糖質をおさえたようかん」に次いで優秀賞を受賞しており、「アミノ酸は中途半端な量ではなく、きちんと体感できる量を入れていますが、独特の風味をしているので、羊羹に配合すると味が悪くなってしまいます。当社は味に強くこだわってきましたので、安易に妥協することはできませんでした。こちらも相当数の試作品を作り、辿り着いたのがコーヒー味と塩レモン味でした」と明かす。この味とヘルスケアを両立させる榮太樓總本鋪の職人的な和菓子づくりには、他メーカーも学ぶべきところは多いだろう。

榮太樓總本鋪は「からだにえいたろう」ブランド以外にもヘルスフードを展開している。現在その中心的存在となっているのが「紅茶博士のテアフラビンのど飴」であり、榮太樓總本鋪と早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構の高見澤菜穂子氏との共同開発で誕生した。

紅茶ポリフェノールの1種であるテアフラビンの抗菌作用に着目した商品であり、コロナ禍を通じて高まっているヘルスケアニーズにも呼応し、一時楽天のECサイトではランキング1位を記録するほど売れ行きは好調だという。

直近では9月に「潤いPLUS +CANDY」を上市した。これは持続的な唾液分泌作用を有すると示唆されている納豆菌由来のポリグルタミン酸を配合したキャンディーで、乾燥する冬季や感染症予防に向けたマスク着用、ストレスなどで「口の渇きが気になる」というニーズに応える商品となっている。

さらに2021年2月には「サプリPLUS +CANDY」を新発売する予定となっている。ビタミンAを248mg、ビタミンCを68mg配合したキャンディーであり、榮太樓總本鋪としては初めての栄養機能食品に分類される。榮太樓總本鋪は、今後「〇〇PLUS +CANDY」としてシリーズ化を検討しているとのことで、「食と健康」を拡充しているドラッグストアは、ぜひ今後の動きにも注目したいところだ。細田副社長は「『からだにえいたろう』ブランドに限らず、これからヘルスケアは重要なカテゴリーになってくると考えています。引き続き、お客さまの生活に役立つような商品を展開したいと思います」と語る。

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