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日本初“免疫”機能性表示食品「iMUSE」登場/ キリンホールディングス ①

「キリングループ 機能性表示食品 新商品発表会」

免疫の司令塔に働きかける唯一の「プラズマ乳酸菌」

 

 キリンホールディングスはこのほど、新商品発表会を開催。先般“免疫機能の維持”に関する届出が受理された機能性表示食品「iMUSE(イミューズ)」の商品発表およびプラズマ乳酸菌事業について記者会見を開いた。

サプリメント形状、ペットボトル飲料を中心に展開されるプラズマ乳酸菌含有食品「iMUSE」

35年に及ぶ免疫研究が結実

キリングループは35年にわたり免疫研究を続けており、グループの多角化構想の本丸に位置付けている。

これまで抗体医薬品などの免疫分野における医薬品事業だけでなく、世界最先端の公的免疫研究所「LIAI」(米国)の設立に関わるなど、特に医学分野において免疫の知見を蓄えてきた。

その医薬事業で培った免疫学を食品に落とし込み、潰瘍性大腸炎改善食品やアレルギー改善乳酸菌など“食への応用”を積極的に行っており、そこから生まれた「医学的知見の食品への応用」の集大成とも言え「プラズマ乳酸菌」を開発した。

発表会に登壇した(左から)キリンビバレッジ・マーケティング部 遠藤楓氏、キリンホールディングス執行役員・ヘルスサイエンス事業部長 佐野環氏、キリンホールディングス・ヘルスサイエンス事業部・主査 藤原大介氏

 免疫機能の司令塔に働きかけ、機能を維持する

キリングループ独自の乳酸菌「プラズマ乳酸菌」は、免疫機能の司令塔であるpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)を活性化させることが確認されている。キリングループはこの乳酸菌探索プロジェクトを2009年より開始。それまで乳酸菌はpDCを活性化できないとされていた中で2012年、世界で初めてpDCを活性化させる乳酸菌を発見した。

他の乳酸菌は、一部の免疫に対する活性化しか確認されていない中で、「プラズマ乳酸菌」はその免疫を統括する司令塔に働きかけることで広範囲の免疫を活性化することができる。

ヒト臨床試験10報を含む25報の学術論文でエビデンスを確立し、うち6報に関してシステマティックレビューを作成。機能性表示食品として届出し、2020年8月7日に日本で初めて“免疫”に関する届出が受理された。

1991年に特定保健用食品制度(トクホ)が始まり、2015年に機能性表示食品制度が開始された中で、“免疫”表記はハードルが高く実現が難しいと言われてきた。

その理由として、脂肪や血糖値、コレステロール・整腸などは、明らか食が原因となる機能だったのに対し、免疫は医療・医薬品に深く関わる機能だったことが一つ。

二つ目に、従来機能には、体重の変動など客観的指標に対し、脂肪の吸収など主観的指標が関わってきた。免疫は、主観的指標が体調など不確定要素が高いうえ、客観的指標の確率が難しいためだ。

その難題に対しキリングループがプラズマ乳酸菌を通して「免疫を向上させるのではなく、維持し落ち込むのを防ぐ」ことを確認し実現に至った。

その注目度の高さからオンライン参加含め100名以上のプレスが参集

「食と医をつなぐ事業」が今後拡大

キリングループの事業領域は、食から医にわたる領域でイノベーションを創出することにあり、「食と医をつなぐ事業」としてヘルスサイエンス領域(ヘルスサイエンス事業)を立ちあげた。今回のプラズマ乳酸菌の免疫に関わる機能はその取り組みが結実した形となる。

そのプラズマ乳酸菌を含む「iMUSE」ブランドは飲料、ヨーグルト、サプリメントの商品ラインアップをグループ横断で展開し、機能性表示前においても昨年の2倍のペースで続伸している。

また感染症流行など世界的な健康不安・状況をみても、米国では2020年の免疫市場規模が対前年1.5倍に伸長する見込みで、米国・東南アジアを中心に事業拡大を図る。

発表会に登壇したキリンホールディングスヘルスサイエンス事業部主査の藤原大介氏は「6報のヒト試験(一本目は2013年)をそろえるのに時間がかかったが、この度届出が受理されたことは画期的なこと」と話し、免疫に次ぐ研究課題について「『アンチエイジング』に大きな可能性を感じている」と目標を語った。さらにポリファーマシーの課題については「医薬品との同時摂取は考えていない。今回の表示は『健康な人の免疫機能の維持』のため医薬品との相互作用は考えにくい」と示した。

(続く)

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