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[健康寿命延伸へPQQなど拡販]三菱ガス化学 ライフサイエンス部長・太田氏インタビュー

高度な技術と豊富なエビデンス研究でCoQ10、PQQといった多彩な素材を世界に発信してきた三菱ガス化学。今年は機能性表示受理や新素材・乳酸菌を上市するなど、その勢いはさらに加速している。執行役員で基礎化学品事業部門ライフサイエンス部長の太田貴夫氏に話を聞いた。

 

‐注力分野について教えて下さい

太田 「健康寿命延伸の貢献を通じて社会に貢献する」というのが、我々のミッションです。

当社のPQQ素材「BioPQQ」は、ミトコンドリア新生および活性化や抗酸化、神経再生、白内障予防、脳機能改善など多彩な機能性が確認されています。あらゆるフレイルを予防し、改善していく上でBioPQQの可能性は非常に大きいと思います。展開をさらに広げていきたいです。

また、PQQだけでなく、関節向けのサミー酵母やヒト試験で筋肉量増加の可能性が示唆されたスペルミジン酵母なども供給しておりますので、高い安全性と豊富なエビデンスを持つこれらの素材も、ぜひ活用していただきたいと思っています。

 

‐PQQが機能性表示として受理されました

太田 今年5月に1号の製品が受理され、8月にも新たに受理されています。ヘルスクレームにある「認識能力」などのキーワードが注目され、引き合いも伸びています。

ヘルスクレームは「認識能力の一部である注意力とワーキングメモリーの維持」ですが、人間ならではの行動=高次脳機能を意識し、あえて「認識」の表現を使用しました。高次脳機能の一つが注意力やワーキングメモリーです。

ワーキングメモリーとは、例えば、納期のある仕事を片付けるため多くの情報から必要な情報のみを選び出し課題解決までの段取りを立てるといった「情報処理」を伴うのが特徴です。情報処理を伴わない一時的な「記憶」とは異なります。

顧客の届出サポートも積極的に行っており、これまでの消費者庁からの質問に対する回答例の提示もご協力させていただいております。

FDAの新規食品素材(NDI)や、特に評価が厳しいとされる欧州のノベルフードにも指定された唯一のPQQ素材ですので、他のPQQとの差別化ができる「ロゴマーク」も各社さまの商品につけていただけます。欧米など海外でも認知度の高いマークですので、海外向け製品にも適していると思っております。

 

‐今後のお取り組みについて

太田 当社は化学会社ですので、その技術をベースとした他社とは少し違うやり方で、さまざまな発酵や微生物研究・開発を行うことができる点が強みだと思っています。

以前、他社の方が工場にいらっしゃった際「これは単なる発酵工場ではなく化学プラントですね」とおっしゃっていたのも印象的です。CoQ10も高度な技術力があるからこそ、大量生産できました。この技術を生かしたさまざまな取り組みを考えています。

ひとつが今年本格的に市場参入を開始した「乳酸菌」です。昨今は乳酸菌というと“免疫”のイメージが強いですが、その分野だけでない特徴のある乳酸菌を開発していきたいと考えています。現在2種類の乳酸菌を販売していますが、これからラインアップを増やしていきます。

PQQの研究ならびに啓もうも進めていきます。近年ミトコンドリア量増加ならびにATP産出量増加に寄与する素材としてNMNの話題が出ていますが、同レベルの効果を得るために必要なPQQ量は1000分の1という報告も出ております。ミトコンドリアに関しては、ヒト試験での研究も開始していく予定です。

 

‐ありがとうございました。

 

【企業紹介】

1951年設立の三菱ガス化学(東京都千代田区)は、日本有数の化学メーカー。食品や医薬品、電子部品といったあらゆる製品の品質保持に無くてはならない脱酸素剤を「エージレス」として世界に先駆けて開発したことは、広く知られている。

食品分野においても多くの功績を作り上げてきた“パイオニア”だ。2000年代前半、国内で数少ないCoQ10メーカーとして健康食品市場をけん引した同社。2015年には、ミトコンドリア活性化や脳機能改善など多彩な機能を持つPQQ(ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩)素材「BioPQQ」の国内供給を開始した。 30年以上研究を続けてきた同素材は、米食品医薬品局・新規食品素材(NDI)ならびに欧州ノベルフードに指定された唯一のPQQであり、世界的にも広く活用される人気素材である。

機能性表示食品制度ではすでに「健康な中高齢者に対して、認識能力の一部である注意力及びワーキングメモリー(得られた視覚情報を短時間で認識し、同時に正しく処理し行動に移す能力)の維持に役立つ」との表示で受理実績を持つ。今後「中高齢者」の限定を外した表現や、そのほかの高次脳機能に関するレビューを整えるなど顧客への提案の幅を広げていく予定だという。

今年は新たに乳酸菌素材を上市。健康産業界でトップを走り続けてきた同社のこれからが、ますます注目される。

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