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ニチニチ製薬(三重県伊賀市)は、北海道大学宮崎忠昭特任教授との共同研究により、酵素処理をした乳酸菌素材「LFK」がウイルス性肺炎を抑制することを確認し、2014年には「II型肺胞上皮細胞活性剤」の特許を取得していることを発表した。
また、同社の加熱処理乳酸菌素材「FK-23」は、免疫賦活作用を確認しており、免疫力向上に有効と考えられるとしている。
■概要
1.LFKのII型肺胞上皮細胞活性作用
インフルエンザなどのウイルスが肺に入ると、肺の上皮細胞が破壊されます。そのまま放置すると肺炎となり肺胞が死滅して肺機能が衰え、呼吸ができなくなって死に至ります。しかし、LFKを摂取することで、肺胞が破壊されることを抑えて肺胞が死滅するのを防ぎ、さらに肺胞上皮細胞が死滅して肺胞が少なくなっても新しい肺胞上皮細胞の増殖が促されることが確認できました。これにより、肺の炎症が抑制されるため、ウイルス性肺炎にかかっても重篤な症状は避けられる可能性が高くなります。ウイルス感染後の生存率を調べた実験でも、LFK摂取により生存率が高くなることが確認されました。本件は、2014年に特許取得済みです。
2.FK-23の免疫賦活作用
FK-23をマウスの静脈に注射し、体内で誘導されるTNF活性を測定したところ、300μgの投与で、ガンの治療に用いられるOK-432(免疫を高める薬)に匹敵する値を示しました。
同社では、以前より健康増進に関わる多数の論文、特許取得実績がある乳酸菌素材「LFK」による肺炎抑制効果の研究を進めており、今後もFK-23、LFKおよびFK-23とLFKを特殊加工したMK-116のさらなる研究、開発を進め行くとしている。