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乳酸の皮膚保湿機能に新たなメカニズムを発見/シーボン

独自のビューティ・プログラム「ホームケア+サロンケア」を展開するシーボン(川崎市宮前区)は、東京工科大学応用生物学部先端化粧品コースの正木仁教授と共同研究を行い、α-ヒドロキシ酸(AHAs)の一種である“乳酸”が皮膚保湿機能に及ぼす効果について、新たなメカニズムを発見した

 


■研究の背景・目的

“乳酸”は天然保湿因子(NMF)の構成成分の一つであり、一般的には汗により供給されると考えられている。一方“乳酸”は、美容皮膚科領域、及びスキンケア化粧品においては、α-ヒドロキシ酸に分類される低級脂肪酸で、角層のピーリング効果を期待して広く使用されているが、“乳酸”の皮膚生理に対する作用については未だ多くの不明点もある。そこで、同社は“乳酸”の皮膚に対する機能性についての研究を実施した。

 

■研究結果

表皮の角層水分量が向上

前腕に乳酸水溶液を2週間連用し、角層水分量と経表皮水分蒸散量を測定し、角層の保湿状態を表す角層パラメーターを評価した。その結果、“乳酸”による角層水分量の増加と、角層パラメーターの改善が確認された。

表皮角化細胞の保湿関連因子の発現量が上昇

正常ヒト表皮角化細胞へ“乳酸”を作用させた時の表皮分化、保湿関連因子の遺伝子発現解析を実施。 その結果、“乳酸”を24時間作用させることで、天然保湿因子(NMF)の素となるフィラグリン(FLG) とフィラグリンの分解に関わるカスパーゼ14(Casp14)、ケラチンパターン形成に関与するケラチン10(KRT10)の遺伝子発現量が増加した。

さらに、再生ヒト表皮モデルに“乳酸”を任意の濃度で継続して添加することにより、フィラグリンタンパク質の発現量の増加が確認できた。

 

本研究結果から、“乳酸”はピーリング効果のみならず、表皮内部からの保湿関連タンパク質の発現量を上昇させることにより、角層の水分量を向上させることが示唆され、 “乳酸”が含まれている化粧品の有用性が明らかになった。


同社では、“乳酸”による皮膚保湿機能に及ぼす影響を確認し、スキンケア化粧品へ応用しており、より革新的なスキンケア製品の開発に努めていくとした。

 

なお本研究結果は、2020年6月12日(金)に、第45回日本香粧品学会の香粧品学会会員専用サイトにて情報公開されている。

 

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