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ジペプチドの摂取で記憶障害を改善が明らかに/九州大学

九州大学大学院農学研究院/五感応用デバイス研究開発センターの田中充助教および松井利郎教授らの研究グループは、福岡大学薬学部道具伸也准教授等との共同研究により、血液脳関門を透過し脳組織へと到達するジペプチドの摂取が、急性アルツハイマー病モデルマウスでの記憶障害を改善することを世界で初めて明らかにしたと発表した。

 

松井教授らの研究グループでは、これまで、アミノ酸が2つつながったジペプチドであるTry-Pro が
血液脳関門を通過し、海馬、視床下部や小脳といった脳器官周辺に蓄積することを明らかにしてきた。

今回の研究で、アミロイドβペプチドを脳内に投与することにより急性的に誘導したアルツハイマー病モデルマウスを用いて、Tyr-Proを2 週間経口摂取させることにより、Y 迷路試験での短期記憶障害を改善する作用ならびに受動回避試験での長期記憶障害を改善する作用が確認された。

 

今後の展開として、老化促進マウスを用いて、未病段階での改善作用を明らかにし、食(ジペプチド)による認知予防効果を明らかにしていく予定としており、より効果の高いペプチドを明らかにしていくとともに、認知症改善作用のメカニズムについても追究していく予定とのこと。

「これらの成果によって、脳の健全性維持や脳疾患予防に貢献できる機能性食品の登場が大いに期待される」と研究グループは述べている。

 

この成果は、2020年5月1日(金)15 時(日本時間)に英科学誌「Nature Partner Journals Science of Food」誌にオンライン掲載された。

 

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