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【ヘルスライフビジネス9月1日号】注目記事ピックアップ①インタビュー「コロナ禍におけるフレイル予防の現状」東京大学高齢社会総合研究機構 飯島勝矢教授に聞く

 新型コロナウイルスの感染者数が再び増加傾向にある現在、重症化のリスクが高いと言われる高齢者は、外出自粛による活動量の低下からフレイルの危険性が高まっている。厚労省が公表した「日本の食事摂取基準」(2020年版)では、高齢者の低栄養予防やフレイル予防も視野に入れて策定されるなど、フレイル対策は行政でも看過できない問題となっており、近年健康産業界でも注目が高まっている。フレイルの普及啓発に取り組む東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授に話を聞いた。

―フレイルに関する国の取り組みについて。

飯島 2014年に「フレイル」という概念を世の中に出しました。当初は認知度が低いものでしたが、フ
レイルの概念がどういうものかを伝えていくうちに徐々に認知度も増し、国民の認知度だけでなく、国の行政にも納得してもらうことで、現在はさまざまな政策にフレイルが取り込まれるようになりました。

今年4月に厚労省から新しい制度設計が発表されましたが、その中心にフレイル対策が入り、国のミッションにもなりました。個人的には、そういった国の取り組みについては、かなりハイペースで進んでいるのではないかと感じています。今後はさらに国家戦略の一つとしてフレイルを位置づけるということを推進していきながら、各市区町村の自治体が地に足を付けた活動に入れるよう、私自身も提唱者の一人として推進していきたいという気持ちです。

フレイル予防の取り組みというのは、単に「たんぱく質を食べましょう」「運動をしましょう」といった短絡的なことではなく、人とのつながりを含めた街づくりそのものであるという概念が含められたものだと強調してきました。従来の医療関係者も改めて深堀りしたアプローチをしなければならない。と同時に、地域の集いの場に対しても改めて見直さなければ、フレイル対策にはなりません。

国の行政はあくまでも大きなかじ取りであって、あとは市区町村単位で市民活力も使いながら健康長寿の街づくりを具現化する必要があります。私自身もボトムアップとして、エビデンスベースで作ってきた「フレイルチェック」を活用し、地域の元気シニアを「フレイルシニア」と名付け再養成し直して、フレイルの概念を各自治体に広めていく取り組みを進めてきました。

 

続きはヘルスライフビジネス9月1日号をご覧ください。

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